2016年12月アーカイブ

今年最後の授業かな?―直線の授業(1)

今週いっぱいでフレネは、冬休みに入ります。
1月から行われる授業の導入で好奇心をかき立てて、後は、大掃除!

● 何だろな?何だろな?直線て何だろな?

「直線ってなあに?」
「まっすぐな線!」
「曲がっていない線」
「まっすぐで美しい線だよ」

ホワイトボードに二点A・Bを打ち、二点間に直線を引いてもらう。
まっすぐな線を引くが、直線とは?の質問に答えられない。

小学校二年生のほうちゃん、「一番短い線だよ。二点間の最短距離!」
おおおおお~!
「ああ、そういうことね」
中学生も納得する。

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これは、ほうちゃんの自由研究。
球面では、三角形の内角の和は180度とは限らないことを説明している。球面上の二点間の最短距離は大円、つまり球の中心を必ず通る。だから線が曲がっていても、球面上の直線だ。

そんなことも説明し、次の課題に移る。



※ ハサミで紙をカットすると切り口が直線。
  紙を折るとそこにも直線。そんなこともやってみた。



● 直線を使ってお絵かき

「直線を一本引くだけで地平線にもなるし、水平線にもなるね」
直線を使って、お絵かきしよう!そうしよう!

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それぞれイメージ出し合って描いてみよう!
A4の紙を四つ折りにしたり、八つ折にしたりしてそれぞれの長方形の中に絵を描いていく。

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                   それぞれの作品を発表!

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                 お見事!カットしたニンジンってのが好きだな♪

● ジャパンフレネあれこれ

体験入会の高校生を交えて、ミーティング&インプロ!

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チャイナフレネとの交流の話、困ったことの相談。
テレビで観たカエルの求愛をイエスノークイズで考えたり、お茶会しながら、毎朝のひと時・・・。







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 即興で身体を動かすインプロ♪子ども達のお楽しみ♪

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                     お料理の授業は、お好み丼!

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   マグロ漬け丼!        親子丼!          カツ丼!

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               とても美味しくいただきました(^^♪

楽しかったクリスマス会(^^♪

12月10日(土)午後5時30分から、ジャパンフレネクリスマス会を行いました。
OBやボランティアも含め、30名の参加で大賑わい!
一人一品の持ち寄り、各ファミリーの出し物、プレゼント交換、合唱など、楽しかった♪

 サンタさんがやって来た!

「こんばんは!加々美サンタクロース亮輔で~す!」
「わー!サンタさんだ!」
OB亮輔が100均で買ってきたサンタクロースの衣装で登場!
こういう事に関しては、気が利いているね!

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● ご馳走の数々

ビールやワイン、スパークリングワイン、ウィスキーなど、差し入れたくさん!沖縄の普天間からブエノチキンも取り寄せました。
各ファミリー一品持ち寄りで、ご馳走の数々。
手作りクリスマスケーキも!

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                 わきあいあい(^^♪ 手作りクリスマスケーキも(^^♪

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       これが噂のブエノチキン!絶品です。お鮨も取り寄せました。

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                  皆さん、いいお顔(^^♪

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                 いただき物の数々!

● かくし芸大会(^^♪

さあ、どんな芸が出るかなあ?
まずは、OB3バカトリオによるコント!
学習院・青山学院・ものつくり大学OBのトリオです。

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お馬鹿な芸を数分でまとめてくるのは、なかなかすごいなあ!






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木幡&こういちろうによる数当ては、大好評!
数学的マジックかな?





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ゆうやファミリーは、イメージマジック?
みんながイメージしたものが最終的に、全て砂糖に行きつく。
面白かった!

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こういちろうファミリーは、幼稚園的歌遊び、みんなノリノリ!

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アッキーの折り紙先生に続き、じゅんせい&りょうまとちかにゃんのマジックショー2連発!

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ルービックキューブボーイしゅう!ほうちゃんは、あれあれ不思議あれ不思議、紫色の水が緑色に?

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りんちゃん兄弟の合唱(^^♪



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オオトリはボラまこっちゃん!つぶしたビール缶を口の中に入れ、バイクの爆音、その名もヤマハ!
ワロタ!

● 何が当たるか?

大人も子どもも1000円以内のプレゼント交換。何が当たるかなあ。
あみだくじで!

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最後は合唱で締めくくる♪

友だちは いいな
どんな時でも
心と心が通じあう

10名限定という小さな小さなフリースクールだからこそできるんです(^^♪



ほぼ一年ぶり、やって来ました!新横浜ラーメン博物館!
あれも食べたい、これも食べたい♪

● 行くぜ!トップで!

菊名駅10時30分集合!こういうお散歩は、遅刻なし(^^♪

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11時オープンだけれど、まだだーれもいません。
トップで入場!

オーガニックりんちゃんは、「お母さんが調べてくれて、上海のベジタリアンラーメンを食べなさいって」
おお♪それは、山形赤湯の龍上海!辛味噌ラーメンが美味しい!
ぼくも、そこに行きます。
他のお子様は、フランクフルトのラーメン屋『無垢ツヴァイテ』へ。
全9店の中から、お好きな店でミニラーメンを520円で食べる。


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どの店にもあるミニラーメン、しかし、ベジタリアンラーメンは、普通サイズしかない。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫」
味は、確かに辛味噌ラーメンとは違う。スープに豚を使っていないとのこと。
このあと、りんちゃんは、延々とラーメンを食すことになったのであった・・・。

 味の違い

二店目は、イタリアミラノの『カーザルカ』へ。

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お子様方とともに、ミラノ豚骨を食す。

「うま!」
ゆうや、得意の美味しいポーズ。
ここは、胡椒入れからにして、こじゃれているなあ。

「ん?」
龍上海の辛味噌ラーメンに比べ、インパクトがない。
しかし、麺をかみしめていくうちに、じわじわと旨みが舌に・・・。
こういう美味しさもあるんだなあと、納得(^^♪
ちょい飲みワイン200円也♪

 三軒目!

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博多の名店、『名島亭』。
豚骨なれど、くどくない。
とってもスマートな博多ラーメン。
こういうのも好きだな♪





● りんちゃん、奮闘中!

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お子様方三軒目は、『龍上海』へ。
小一時間立っているけれど、りんちゃん、まだ、食べていました。
「お孫さん、赤味噌が辛すぎて食べられないんじゃないですか・大丈夫ですか?」
お店のおばさんも心配そう。それにしても、お孫さんかあ(笑)

今、沖縄の通堂からも出店があり、沖縄居酒屋もあるのがいい。今度、ゆっくり昼飲みに来よう(^^♪

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          好きな泡盛のラインナップ(^^♪ サーターアンダギーもあるよ。

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                 喜びも悲しみも幾年月・・・。

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大満足のお散歩の授業でした(^^♪
本日12月8日は、開戦記念日。
日本海軍がパールハーバーを奇襲攻撃し、太平洋戦争が勃発した。
そのことをどう考えてもらうか・・・。昨日の『ほう・れん・そう』の授業にも関連させて・・・。

 北海道の都市人口を調べる

1970年、および2008年の帝国書院の高等地図から北海道の人口をピックアップ。
B4の用紙に切り張りする。
本日、中学生が全滅なので、小6二人と大学生のボラまこっちゃんが授業に参加。

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「人口の増えている都市と減っている都市があるよね」
「歌志内、すごく減っている」
「うん、1970年から2008年にかけて、人口が減っている都市を丸で囲んでみて」

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35都市を一つ一つ調べる。
1970年にはなかった都市が出現していることもわかる。
「合併かな?」
「街が市になっていったんじゃないの?」
35都市中19都市が人口減少していることがわかる。




● 人口減少した都市を白地図に書きこむ

「今度はね、人口が減っている都市を北海道の白地図に書いてみてね」

白地図を渡し、地図帳の索引から地名を検索する方法を教える。
一つ一つ、人口減少の都市を書きこむ。

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明確な特徴を読み取ることができるか?

「どんなことがわかったかな?」
「海岸に近いところにたくさんある」

稚内・紋別・網走・根室・釧路・室蘭・小樽・留萌

「あと、北海道中西部に密集していますよね」と、まこっちゃん。
確かに日高山脈の西、夕張山地西部に、密集。

● 人工激減の理由は?

「どうして、人口が減っているの?」
「仕事がないから、みんなでていってしまう」と、じゅんせい。
「海岸部、港町だけれど、どういう仕事」
「釣りとか・・・」
「あのねえ、趣味じゃないんだよ」(爆笑)
「漁業か!」

室蘭・小樽・留萌は、漁業以外の理由があるが、あとで説明。

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「北海道中西部で人口が半減、あるいは大激減しているところを調べてみて」

夕張・歌志内・赤平・芦別・美唄・三笠

「札幌に近いから?」

1970年と2008年の北海道地図を渡し、夕張近辺の地図記号を調べる。1970年にはあったが2008年にはなくなっている地図記号。

「これかなあ?」

マークを発見!

「鉱山?」
「石炭?」
「うん、石炭を掘っている炭鉱だよ。新しい地図には、マークが消えているけれど、どうして?」
「石炭が取れなくなった?」
「石油の方が燃費がいいからじゃない」

実は、石炭が取れなくなったわけじゃない。採れるけれど採算が合わない。
石炭を使わなくなったわけでもない。日本の火力発電所の大半が石炭という化石燃料を使い、海外から石炭を輸入している。

コスト削減でこれらの炭鉱都市は、消えてしまった。

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「石炭や石油、いろいろな産業にとって必要なエネルギーだよね。日本は資源が乏しい。足りなくなった時、どうすればいいの?」
「もらってくる」
「もらってくるってどこから?」
「近くの国」
「あげないよって言われたら?」
「そっと盗む」
「え~」
「あ!侵略か?」

侵略→戦争→パールハーバー→12月8日・・・と、シンキングマップは広がる・・・。

次回は戦前の石炭増産から炭鉱都市の拡大、資源の略奪、領土拡大への道・・・、『帝国の膨張』の授業。そして、再び炭鉱の盛衰と夕張の破たんへと授業は、進む。

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                 優しい人になるために、問われるのは、『想像力』!

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             しみじみと石炭を眺める・・・。破たん以前の夕張で掘ってきました。

● ジャパンフレネあれこれ

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          上級生が授業している間、『駆ける馬』のパズルに挑むが、できません。

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                 昨日のおでん、やっぱり、美味しい♪



おでんとほう・れん・そう!

● 激ウマ!御多幸を凌駕!

昨日仕込んでおいたおでん。新たにダシを加え、美味しく美味しくな~れ!

「ゆうや、味見してみてよ」
「いいよ~・・・、うまっ!」

昆布&鰹の出汁にマース(真潮)だけのシンプル味付け。これが美味しいんです(^^♪

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7人で一巡すると、あっという間に減っていきます。

【フレネ人気ダネランキング】

① 牛スジ
② 巾着
③ ちくわぶ

練り物は、意外に人気がない。

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いや~あ!実に美味しかった!月曜日に食べた御多幸の味を凌駕したなあ!
洗い物、ありがとう!

 グッドタイミングでほう・れん・そう!

今朝の朝日新聞〈ひと〉欄にアグネスの記事が・・・。
読んでみると、ほう・れん・そうの授業にグッドタイミング!

「アグネス・チャンって人、知ってる?」
「??????」

アグネスを紹介するために、YouTubeで彼女の歌を聴いてみる。

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            ひっなげしのは~な~♪ 踊る小学二年生、二人(^^♪

「この記事の中に、優しい人になるためのほう・れん・そうの大ヒントがあるよ」

ゆっくり読んで、考えてみる。

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「木幡さん、笑顔かな?」
笑顔もいいね!ただし、ほう・れん・そうには、なっていない。
「これかな?ボランティア?」
「おっ!いいね!」
ボランティア活動=奉仕活動



見つけた言葉は、
〈ボランティア活動〉
〈気づかないことが不幸なんだ〉
〈つらいと思う時は自分のことばかり考えている。周りのことを考えれば必ず出口は見つかる〉

大切なのは、金銭を伴わないからこそ、より誠実に行わなければいけない奉仕活動。
未来や他者をおもんばかる想像力。

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上記から奉仕(ほう)、そう(想像力)はわかった。
(れん)は?

あっきー、「恋愛だったりして」(笑)

国語辞典で調べてみると、(れん)に続く熟語は、恋愛が一番最初に出て来る。
「これいいんじゃない(^^♪」
人を愛する心・・・。

優しい人になるための〈ほう・れん・そう〉決定!

奉仕(ほうし)
恋愛(れんあい)
想像力(そうぞうりょく)

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                 ぼくたちは、優しい心を持つ人たちです(^^♪

● 駈ける馬を作ろう!

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黒い部分三つを切り抜き、駆ける馬を作ってください!

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プリンターのインク切れで馬がシマウマになっちゃった!(笑)

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              結構難しいパズルだよ(^^♪
 ほう・れん・そう

仕事の『ほう・れん・そう』は、報告・連絡・相談。
では、優しい人になるための『ほう・れん・そう』は、いったい何だろう?

「おでんの材料を買いに伊勢丹に行くから、考えておいてね」

おでんを仕込み、さあ、発表!

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国語辞典を使い、〈ほう-〉に続く熟語を調べています。何十個もある中から探すのは、大変だ。

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優しい人って、どんな人?
ほうちゃんってのは?」(笑)
「いたずらするけれど、優しいよね」
「法律は、ないだろ」
「報恩って?」
「ドラゴンが木幡さんにボールペンをプレゼントしたような事かな?」
「お~!木幡さん、教育実習決まりました。木幡さん、ありがとうございます(^^♪ってな感じ。恩に報いる。物を送るってことだけじゃないね。行動で示すってこともあるね」

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明らかにおかしいものをカットして、お家の人と一緒に考える。
ぼくのイメージに合うのは、一つだけかな?






 おでんを仕込む

水曜日のお料理は、おでん、でんでん!
しかし、よく考えたら、おでんは前日から仕込まなきゃ・・・。
というわけで、伊勢丹まで食材調達に!

紀文の練り物は、いいお値段、高い!野菜や魚介、調味料など含めると、1万円以上・・・。

「荷物重たいから、二人ほど雑司ヶ谷駅まで来てね」
電話して迎えに来てもらったけれど、じゅんせい、行方不明・・・。
1時間後、戻ってきました。
「おいおいおいおい」

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牛スジが手に入ったので、クタクタ、長い時間煮込みます。

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コンブとカツオでだしを取り、小笠原の塩だけ使います。お醤油は、使いません。

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         練り物を湯煎して、大根とメークインの下茹で。巾着うどんも作ります(^^♪

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                     巾着うどん!

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                    美味しいおでんにな~れ♪

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         今週土曜日はクリスマス会。りんちゃんがモミの木を持ってきてくれました。

1960年代から1970年代の半ばまで、自由で素晴らしい表現活動や教科研究による闊達な授業で一世風靡した山梨県旧巨摩中学校の元音楽教師埴原美恵子さん(84歳)をお招きし、お話をお聴きした。
旧巨摩中学校のリーダーシップをとられた久保島信保さんは、ご高齢(91歳)のため、残念ながら、お話をお伺いすることができなかった。

※ 金曜日のお散歩の授業とこの会のデジカメの映像を誤って捨ててしまったため、お散歩の授業の報告は、できません。会の映像は、山梨県の高野裕さんより送っていただきました。感謝。

● 巨摩中に19年・・・

「私はねえ、巨摩中に6年いた後、他の学校に1年、戻って来いというものだから巨摩中に戻ってそれから13年、合計19年も巨摩中にいたんですよ。戻ったその年から、いろいろと学校が変わっていく時期だったの。当時の久保島先生は、怖くてねえ。私なんか、久保島先生にくっついて行っただけですよ」

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まず、YBS(山梨放送)制作のドキュメント『 学校が消えた』を鑑賞する。これを観ると、町長選で巨摩中の自由教育を良しとしない町長が返り咲き、その中で巨摩中教育がつぶされていく過程がよくわかる。涙なしでは、観られない。


※ この過程については、下記を参照。

『地方公立校でも「楽園」だった―再生のためのモデルケース』

   川村美紀(中公新書ラクレ 2005)



※ 以下、山梨県の斉藤節子さんのメモをベースに埴原さんの話を箇条書きに綴っていく。

斉藤さん、ありがとうございました。


 自ら考えることを大切にする教育


「一週で一コマの授業、年間通しても寝ないでやれば1日半しかない。それを1年に延ばしてやっている。それだけゆっくりやっているんだ。そういう認識を持って、授業に臨んだ」


・研究授業をやっても、『普通でよかったね』が最高の賛美だった。誰もほめてくれない。それほど厳しい研究授業だった。


・美術のモデルを描く時もまずは首がどうなっているか?表情がどうか?皆で研究する。子どもたちはどう言う質問をするか考えてから授業をした。


・1単元に対して、毎回、レポートを出させていた。子供はすごく勉強した。

・テストはない。入試で70点以上、全員が普通校入れるレベルになるよう授業した。

 

・毎時間、各教科、授業の記録をとらせた。先生が来てどう喋ったかの授業記録。


※ 数学の授業ノートを見せていただいたが、レベルが高い。数学教育協議会の考え方を取り入れている。各係で、全員が授業ノートを書くから、毎時間リフレクションしていることになる。レベルの高い授業に、レベルの高い振り返り・・・。40年以上前にそれがきちんとできていた。

レベルが高い。内容があるから書ける。教材が中心ということが読み取れる。(木幡)

 

● 音符を読めなくてもハーモニーができる子どもへの指導


「ロシア民謡を歌っていたから赤と言われた」


・中学で楽譜を教えるが出来ないと言われていたが、そんなことはない。ますを書いてそこを塗りつぶして音符の長さを視覚化させる。半具象(シェーマ)具象と抽象の中間の考え方・



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・ドレミファソラシドを黒板に大書きして指して音を出させていく。

和音を右手左手で指示して音を出し、クラスの半分づつでやらせて和音を教える。1年から音が取れるようになる」

 

「久保島先生が言うのよね。『好きな歌を歌わせろ』って・・・」


・まずは歌を好きになってもらう。

それから、流行歌と教材とどっちがいいか勝負。

生徒が合唱をやりたくなる。



 教材と授業研究、そして、教員集団

 

「優秀な先生が揃った。いられない人は移動していき、来たい人が来る学校だったのよ」


・朝の7時から夜10時まで仕事した。


雑務で残っているのではない。教科書以外の教材をどう開発し、どう使うか?

 

「毎日が遅いので、自分の家庭の子どもの教育が出来ないと言ったら、『親には自分の子の教育は出来ないから一流の先生をつけろ』と久保島先生に言われたのよ」

 

・その頃の教員は核家庭ではない。

自分の給与は教材の為に使える先生でないとダメ。

生活のためには使えない。

 

・日本一の先生を呼んだ。

呼ぶためにも自分が高まらないといけない。

夏休み中にいろんなことを勉強した。

出張経費は、学校が出してくれた

 

・1番素晴らしい先生を呼んだ。林ひかるさん。とことん言われて編曲もどんどん直した。


 ・教科書オンリーだったらダメ

巨摩中に来ている方も教科書の編集委員をしていたが、良い曲を出しても切られる事がある。

だから、いろいろな教科書を比較しなければならない。

一冊の教科書だけでは教育はできない


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・管理職も一緒になってやった

自分の学級の子どもに何が合うのか限られた時間でどうしたら子どもが伸びるか?

 

・今は事務作業が増えすぎている。授業数は減っている

 





●日本での共通教材の問題


「外国人教師から日本の先生は教養が無いと言われた」

 

・社会科の免許も持っていたから社会科的な勉強も音楽の中で教えた。

 

・地理歴史を知ることが必要。

・音楽にも地理的背景を合わせて教える。

・シューマン どう言う時に楽曲をどこで作ったか

アプローチはいっぱいある

 

・中学の先生だったら教科が違うは、関係ない。授業作りの観点、授業を観る観点は同じ。

・空き時間に他教科を見る

 

・巨摩中は、ドイツのシュタイナー基本

・1年から9年までもちあげ、9年育てるプライド・意地があった。


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 クラス生活


「四月に入学して仮にクラス編成をし、六月に再編成するのよ。こどもたちの様子を見て・・・」


・6月に再編し、担任持ち上がりで、3年間責任を持つ。親も兄弟関係も知っている。

 

・100人中東大2名排出

 

 特殊学級も公開講座


「まりつきのテンポと同じよ」


・脈拍と同じ脈よリ早ければ早い  遅ければ遅いと思う感覚を教える。

・暑い寒いも自分の体温を基準に

 

・公開研参加者、田舎で泊まる所もないから、民泊していただいた。民泊で交流を持つ。

 

・公開研、久保島さんに色々怒られたがとにかくすごかった。ずっと交流が続いた家庭もある。

 

・今は10年同じ学校にいられない3年から4年で異動なので、巨摩中の実践はできない。

・今の校長は勉強していない。


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 学校生活


「巨摩中は野球が強かったので、縦関係のしごきがあった」


・暴力がある縦関係を徹底的に切った。


・女の子のグループは男子が入りにくい。入りにくい雰囲気を持つ。島宇宙を持つべきでない。

徹底指導した。


・遅刻の理由

  a.  b c それぞれ言い訳をする。

  4時まで勉強したと言うのがあったが理由にならない。 徹底的に討論した

 

・進学して学校の愚痴

農林の生徒が好きで行ったのに愚痴るなと言った。

単車で飛び歩く生徒。

警察の厄介に成る生徒。

どんなことでも指導できるカウンセラーアドバイスできる。


・自由に物が言える校風

卒業後娘の嫁ぎ先の父親は警察官でも、自分が警察に厄介になっていても、対等に自由に物が言える人間形成。


※ ここまでお話を伺って感じたこと(木幡)


戦後民間教育運動の中での学校の系譜、例えば、


斎藤喜博の島小(群馬)→久保島信保の巨摩中(山梨)→奈良清利の蔵館小(青森)→遠藤豊の明星学園(東京)&自由の森学園(埼玉)→芳賀直義の東六郷小(宮城)に共通しているのは、次の二点である。

① 徹底的な教材の吟味による授業研究

② 豊かな表現活動


合唱は先輩の影響を受け、いい意味での異年齢異質な集団を形成させやすくする。



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 質問―ちゃんと歌わせるためにどうすれば良いか?


・指揮者は親分肌で皆に目で合図できる人。

歌を歌わないから指揮者をさせるは、ナンセンス。

いなければ先生が指揮をする。

チャンと子どもを見ている人がする。

 

● 質問―修学旅行の取り組みも独特


・徹底した調べる学習

1つのことを追及2人組で修学旅行

コマ中は1年から登山 

何も持たない

スコップと新聞紙

トイレも作る

木の葉っぱでトイレットペーパー

火を起こして炊飯

 

・11人に合わせて荷物を持たせる

5キロ 20キロ  自由に歩かせる訓練。

甲府駅出発  どこに集合が旅行だった。

 

・信頼している


時刻表も自分で調べる・自信がつく・旅行記も書く。

全部自分の身に付いた。

 

芦安中に行った時旅行記がたった一言「良かった」

だけれどそれでオッケーだった。

 

・個を大事にする

変なグループは作らせない。

巻き込ませない。

バラバラで個を確立させる。

誰々がいくから行くと言うようなことはさせない


● 授業づくりのABC


教科書を使えば楽 なのね。子どもができないことは教科書の責任にできるでしょ。授業は自分との厳しい関係なのよ

 

・実践を自分たちで作って行く。

教材を自主編成する 。

日本中の実践から学ぶ取り組み。

自分に財産を増やす。

夏休みに学ぶ。

 

・教科書を使わない が第一前提。教科書通りなら授業ではない。 

自分なりの物がでてくる。人の真似は上手くいかない

子どもが違うから自分なりのものを作ることを学ぶ。

 

・授業で分数を教えるだけでない。

どう言う子どもになって欲しいかという願いを持っていることが重要。

だからまずは自分がどうあるべきか。

そういう、心の動きがあった。

 

・いろんな人との出会いいろんな実践家との出会い

自分の実践を広げられた

 

※ 最近の教研の発表を見てみると、教材論なき方法論ばかりだ。

 

教材の中身を検討せず、例えばアクティブラーニングという型にこだわる。

 不安なのだと思う。燃えるものがあって学ぶのではなく、不安だからあちこち顔を出す。

研究会がセミナーになって一方的に聞くだけの関係。

不安から入る学びに未来はあるのか?(木幡)

 

「全く教科書無視ではないのよ」


あなただったらどうあるべきか

あらゆる教科書のどこの教材を使うか?

子どもに合う合わないかを考える。

教科書を比較検討して自分の子どもに対して考える。

 

できないのはなぜか?対話が途断えていないか?

なぜ良かったか?

なぜ失敗したか?

 

身近から入ってくださいね。

子どもはどんどん育っているんですから・・・。


あっという間の3時間半。

最後に『あ・り・が・と・うの歌』(佐久間順平)と『ケサラ』を全員で歌った。


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84歳という埴原さん、明星学園・自由の森学園でもいろいろお世話になったけれど、あの若さとパワーの源は、いったい何だろう?こう考えて、ふと思い出したことがある。


今から43年前、大学をドロップアウトし関西を放浪して東京に戻った時、『ひと』誌の発行元太郎次郎社でアルバイトの第1号として仕事をしていた。


その時、元帥と呼ばれていた遠山啓(数教協委員長)・水道方式の神様岡田進・「井の中から大会を撃つ」と豪語していた徳島の新居信正(数教協・仮説)・特攻隊の生き残り国語教育の雄遠藤豊吉・元祖仮説実験授業の板倉聖宜(国研)・人間の歴史の白井春男他多数の大先輩に出会ったが、その時の感覚に非常によく似ている。


若さは、年齢で語るものではない。いかに今を充実して生きているかで、若さは語られるのだ。

埴原さんのパワフルを生き方からたくさんの財産をいただいた。ぼくもそうありたいと思います。

埴原さんありがとうございます。いつまでもお元気でお過ごしください。

巨摩中の実践、後輩にしっかり伝えていきます。


感謝を込めて・・・。


【閑話休題】


帰りの車の中で大学の後輩高野裕君といろいろ語った。

「今日の会が今までで一番よかったなあ。やっぱり、いつまでも実践家でいる人の話はすごいよ」

「それにしても、すごいパワーだよね」

「うん、埴原さん、すごい!」

「いや、木幡さんがですよ」

「えっ?」


自分の事は、全く考えていなかった。

楽しいことを考え実践している時、パワーだとか年齢なんて考えちゃいないんだよね。

埴原さんも、きっとそうに違いない。


もういくつ寝るとお正月(^^♪

あっという間に師走!Jフレネは、12月16日(金)が終業です。

● おりこうちゃん新聞を作りました

新しい月の初めは、恒例、おりこうちゃん新聞作り。
前月、心に残ったことを趣くままにA4用紙に書き、それをつなげて壁新聞を作ります。

「今回は、サンタクロースに何をプレゼントしてほしいか、リクエストを書いておいてね」
「やった~!」
すでにプレゼントをもらった気分(笑)

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                 何を書こうかな?

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              こんな感じかな?終わらなかったら、お家で書いてきてね。

● オブジェを飾ったら・・・

秋の枯葉と木の実で作ったオブジェを飾ったら・・・。

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子どもが描いた油絵の木幡肖像画の両サイドにオブジェを置いたら、お葬式の遺影のように・・・。

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          さらに、じゅんせいが持ってきた柿を置いたら、完璧な遺影に・・・(笑)。

● 出入り禁止か?

昨日のトラブルについて、朝のミーティングで話し合う。

「昨日、家で話し合った?」
「忘れました・・・」
論外!

「お父さんと話したら、お昼抜きとか・・・」
「ペナルティを置くってことなんだね。1回千円ってのは?」
「えええ~!」

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「俺の考え、言ってもいい?」

相手を挑発したり煽ったりする行為を行った者は、即刻、退出!

出ました!木幡裁き!反論なし・・・。

新憲法として認められました。

さてさて、どうなるか?

 Jフレネあれこれ

光と虫メガネに関連(^^♪
ほうちゃんが科学館で作った『目玉の原理』を持ってきました。

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天井の蛍光灯が映っています!
ブラボ―!






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                  エイドリアンイングリッシュ!

明日のお散歩の授業は、中央線甲斐大和駅→竜門峡→天目山温泉(^^♪


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