2017年2月アーカイブ
『 けちんぼ太郎と謎の女房 』
― 木幡寛が幼少の頃、祖母から聴いた民話より―
名前( )
【キャスト】
けちんぼ太郎・・・
謎の女房(変身前)・・・
大糞女房=鬼(変身後)・・・
虫虫兄弟の兄・・・
虫虫兄弟の弟・・・
村人(1)・・・
村人(2)・・・
村人(3)・・
鬼の子(1)・・・
鬼(2)・・・
風呂の中の子ども・・・
風呂の中の父・・・
ナレーター・・・
コーラス・・・全員
【スタッフ】
脚色・・・木幡 寛(フリースクール ジャパンフレネ代表)
演出・・・
大道具・小道具・・・
効果・・・
一 けちんぼ太郎の誕生
コーラス
むーかし むーかし そのむかし じいさんとばあさんがあったとさ
えーほーいほい
じいさんは とてもけちんぼで ばあさんもやっぱりけちんぼだ
えーほーいほい
食べたものは出したくない もったいなくて出したくない
えーほーいほい
がまんをしてから一週間 便秘になったよおばあさん
えーほーいほい
ナレーター 我慢にも限界があります。それからさらに一週間後のこと・・・。
ブリブリブリー!ほんげあー!ほんげあー!(全員で)
ナレーター おばあさんがトイレに入ったその瞬間!おばあさんのお尻から、糞まみれの
赤ん坊が生まれてきました。糞と一緒に生まれてきたのでおじいさんは、糞太郎と名前をつけようとしましたが、あまりにかわいそうなのでただの太郎と名づけることにしました。
コーラス
じいさんばあさんけちんぼで ものを食べずに死んじゃった
えーほーいほい
すくすく育つか太郎ちゃん やっぱりけちんぼ太郎ちゃん
えーほーいほい
※ 太郎、下手より登場
けちんぼ太郎 やっぱり、食うものを食わねばまずいわい。必要最小限のものだけ食べて、後は節約しよう!何から節約すべえか?そうだ!ぞうりや下駄をはいていると底が減ってしまうから、裸足でいるべえ・・・。家の中で寝起きすると畳も減るから、外に掘っ立て小屋を建てて住むべえ。我ながら、いい考えだ!
※
太郎、ストップモーション
ナレーター そんな太郎のことが村人のうわさにならないわけがありません。村人達は、いつも太郎のことをあれこれ言うのでした。
※ 村人、上手より登場し下手へ去る。
村人(3) おい、見てみい。太郎がまた裸足で歩いているだ。
村人(1) こないだなんておらの家の前でおらがサンマを焼くにおいをかいで、それを
おかずに飯を食うだ。あんまりけちだから「このけちんぼ太郎!」と言ってやっただ。これから太郎のことをけちんぼ太郎と言うべ。
村人(2) んだ!んだ!