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鉱物の授業からの発展
隔週木曜日、麻布科学実験教室室長阿部昌浩さんがフレネの子ども達のために授業。
本日は、前回、椀がけしておいた火山灰の中の鉱物をスコープや顕微鏡からのぞいてみました。
暖冬とはいえ、だいじょぶか~
のぞいてみると、少しの火山灰のなかに様々な鉱物が・・・。
「阿部さん、この石何だろう?」
「ハート形の石があった!」
かつて、小学校の教科書の中にも『鉱物の授業』がたくさんあった。ように思う・・・。
今はどの程度授業化されているのだろうか?
理科室には鉱物標本もあり、ぼくは野山で鈴石や雲母を探しにうろつきまわった経験がある。
調べてみたら、明治時代の10パーセント程度まで、鉱物関係の語彙が減ってきているという。
● 総額10万円!
阿部さんが持ってきてくれたのが、総額10万円もするという鉱物標本(^^♪
鉱物は、全て結晶体であり、独自の形を持っている。
これだけで目からウロコ!

←子どもの時、「金だ!金だ!」と騒いだ黄銅鉱。
「木幡さん、これってトイレに持って行ってもわからないよね」(笑)
消臭芳香剤にそっくり!
「アルミホイルのくちゃくちゃだ!」(笑)
「木幡さん、これ見て」
「???」
「アメジストだよ。家から持ってきた。鉱物の授業って言ってたから」
ユウヤママは、鉱物好き♪♪♪
アメジスト(紫水晶)は宝石の部類に入る。
これは、方解石。
見事な結晶!
光に当てると光線が複屈折し、文字がダブって見えます。
● バックキャスティング
鉱物の権威、吉田昭さん直筆による黄鉄鉱の標本をいただきました。
吉田さんの承認なしで新鉱物の名前は付けられないという、
元世界新鉱物・鉱物名委員会委員長。
もう一つのお土産は、山梨の塩山にある水晶山から採れた水晶!
水晶は柱面と錐面を持つ鉱物。
そんなこと、今まで考えもしなかった・・・。
これは、算数・数学の授業と連携できるなあと思っていたら・・・。
「木幡さん、ビスマス結晶って知っている?」
「いや、知らないよ。どういうの?」
ユウヤ、スマホで検索してくれた。
(Wikipediaより)
こんな鉱物結晶があったんだ!
「これ、作れるんだよ。みんなで作ろうよ」
「作るったって、ただ作ればいいってもんじゃないからね」と、阿部さん。
「立体の事も知らなきゃならないし、結晶についても調べないとね。できる?」
「うん、みんなで調べようよ」
一般的な学校知を獲得するような授業では、一つ一つの積み上げをして、何かの知識を獲得する。例えば、異分母分数の加減の前に倍分や通分など・・・。こういう方法をフォアキャスティングという。
しかし、何のために倍分やるんだ?と、子ども達・・・。
逆に疑問や興味の最終地点を先に設定し、その目標達成のための手立てをあれこれ考え、目標に向かう。これがバックキャスティングだ。学習指導要領などの縛りがある公教育では、こういうことがなかなかできない。
よし!1月からのスペシャル授業は、これに決定!
最終目的は、ビスマス結晶を作る事。そのために何が必要かを考え、自分たちで調べられることは、自分たちで調べる。ユークリッド幾何学や結晶についても考えよう。
しかし、目標にたどり着いたら、まだその先があるかもしれない。
行き先は、未知・・・。
授業後、あれこれ質問も出てくるいい時間でした。
チャンチャン!♪
● ジャパンフレネあれこれ
「エイドリアン、これ触ってみて」
「ナニ?デンキ、ビリビリ・・・」
おっかなびっくりテープカッターに触り、持ち上げようとするが、びくともしない。
訳を知って、「クレィジー!ギルティ―!」
いつもより人数が少ない9名♪
「木幡さん!タンスがあった!ご自由にお持ちくださいだって」
広和がご注進・・・。
とりあえず、運び込んで整理に使おうと四苦八苦して持ってきた。
お子様たち、タンスの引き出しが入ったまま運ぼうとしている。
「中の引きだしを抜かなきゃね」
しかし、大きすぎて・・・、このタンス、使い物にならない・・・。
「結局、キレイに拭いて、元のところに戻しただけかよ!」
大爆笑!
「木幡さん、見て♪ゾウさん♪」
お~!新春、この授業やろう!