2019年1月アーカイブ
『あしたは月よう日』の子どもたちの反応を知って、いろいろ考えています。
実はこの絵本の編集者に同じことを言われました。彼女はスポーツ番組で泣いたことはあるけれど、音楽番組で泣いたことはないと言いました。まして、その後の飛躍をまったく理解しませんでした。マラソン中継に描き直せと言われました。 ぼくは百万の言葉を使ってそれに抵抗しました。
ここは絶対に歌でなければいけない、と。 多くの子どもたちは、そして大人たちも、芸術を趣味や人生の調味料のようにしか考えていません。われわれの日常を超えたもっと素敵な、もしかしたら真実はそちらの方にあるかもしれない、芸術にしか表せない領域があります。スポーツにも表せない、その領域を示すために命を惜しまない人たちがいます。渡さんも、ぼくの叔父の映画監督・浦山桐郎もそうだったと思います。
ぼくもそうありたいと思っています。なぜなら、これこそ、やがてこの世を去るぼくらの最良の置き土産なのですから。
さて、それを子どもにどう説明するかですね。芸術に自分の価値観をひっくり返された経験を持たない子どもや大人には理解しにくいでしょう。若いカザルスが師事した音楽家はカザルスを美術館に連れて行って古今の名作を観せ、コンサートに連れて行って一流の音楽を聴かせたそうです。バッハの「マタイ受難曲」を生演奏で聴いたカザルスは、一体これは何なんだ! と衝撃を受けて寝込んでしまったそうです。一週間だったか一ヶ月だったか……ベッドから起き上がった彼は別人のようにチェロを弾き始めます。
本物の芸術家を育てるのは本物の芸術です。そのような機会が、今はあまりに少ないと思います。 子どもに聞かれた時のために準備しておくことにします。
天使の歌からラーメンへのギャップが難しい……簡単に言えば目が覚める、現実に戻るわけです。これは常にわれわれに必要なことで、あっちの世界に行ったまま帰ってこられなくなると生活できなくなってしまいます。震災で失われたのは、あっちの世界ではなく、こっちの世界です。それを表現するためにもラーメンのシーンで終わる必要がありました。
ついでに書きますと、最後のラーメンのシーンは編集者に言われて描きなおしました。
ぼくは(うちがそうだったものですから)4人でラーメン一杯ずつ食べている絵を描いたのです。そしたら編集者に、これは現実味がない、おかずを描いてくださいと言われました。先の歌のシーンを通すために、細かいところは妥協しました。でも、ラーメン一杯だけが夕食の人たちがいっぱいいることも知っておいてほしかった。
震災の一ヶ月後の神戸を見て回って、報道されない惨状と貧富の差にぼくは気分が悪くなり、小さい時から知っている街ですからね、早々に立ち去りました。電車に乗る直前に神戸駅の近くの休業中のラーメン屋を外から覗きました。壁に深いヒビが何本もあって、ここで前日ラーメンを食べていた人たちを思うと胸が苦しくなりました。その壊れたラーメン屋の記憶からこの絵本が生まれたのです。
3.11のあと、長い間何も書けなくて、(『あしたは月よう日』を描いたじゃないかという言い訳を押し切って)1年半後に降ってきた物語を書き留めた絵本『およぐひと』はぼくの雨月物語だと思っています。この世を描くだけでは表現しきれないものがあると思います。

新春恒例!♪JALのカレンダー『A WORLD OF BEAUTY』を使って、地理の授業!
● こんなルールです
この授業をするためには、JALのカレンダーが必要です。
JALのカレンダーは、月ごとに世界の美女(?)が登場する。その美女の国はどこかを、写真を見ながら10の質問で当てる。ただし、質問に対しては、イエス・ノーでしか応えない。実にシンプルなお授業。
ただ、それだけだが、幾つかルールがある。
① 5×5のマス目に好きな国名を書き、その国が出てきたら斜線を引くビンゴ。ビンゴの数を競う。
※ マスの真ん中は、空白。書いていない国名が出てきたら、最初に書いてもよい。
※ 同国が三つ出てくる。一つの国だけ、三つ書いてもいい。例えば、イギリスを二つ。
※ 5×5は難しいので、真ん中の3×3のミニビンゴも組み込む。
※ 5×5ビンゴは5点、3×3のミニビンゴは3点。
② 純粋に1月から12月の当てた国名の数を競う。
※ 一つ1点
※ 国名に日本が出てきた場合、写真は何県かを当てれば、3点になる。
③ 木幡の好きな人は何月かを当てる。
※ 大逆転可能性大!当たれば、10点。
※ ①~③の総合得点で優勝を決める。
※ 賞品を用意し、①②③ブービーの順に、全員、好きな商品をゲットすることが出来る。
まず、国の名前をダブり1つを加え22個書いていかなければならないが、これが大変。
地図を見ても構わない。チームを組んで、大きい子は小さい子に教えてあげる。
大ヒントとして、ある地域の国は掲載されていないことも教える。
アフリカ・中近東・南米は掲載されていません。
アフリカ・中近東・南米は掲載されていません。
世界地図を眺めて、みんなで教えあいながら・・・。
チームを作って、手際よく♪♪♪
さあ、できた!優勝を目指そう!
「ママ、この前フィリピンに行った時、JALに乗ったっけ?それともANA?」
JALカレンダーなのでJAL路線のない国の写真は載っていない。
そこで、ママに訊いている広和(笑)
● いろいろ質問してみてね♪♪これは、1月のカレンダー!

「おっ!冬だ!」
「この国は、北半球ですか?」「はい」
「この国は、北アメリカですか?」「いいえ」
「ってことは、カナダ・アメリカ・メキシコはないってことだね」
「この国は、ヨーロッパですか?」「はい」
「この国の名前、一番最初はフですか?」「はい」
「わかった!四文字ですか?」「ぶ~!」
「えっ?」
「どこだと思ったの?」「フランス・・・」
「ば~か!フランスにこんなに雪あるかよ」(笑)
「サンタクロースが住んでいますか?」「ぴんぽ~ん!」
そう!この国は、フィンランドです(^^♪
● 激闘!2時間!
午前11時15分から始め、お昼まで・・・。そして昼食後も続きますが、小1~中2まで全然飽きません。体験入会の男子2名も、すぐに打ち解けました。
鋭い質問もたくさん出てきます。
例えば、右手を斜めに高く掲げるポーズを取り、
「この国では、このポーズを禁止されていますか?」
「この国の以前の指導者はスターリンでしたか?」
↓
● 大接戦!
ビンゴのマスの真ん中を開けて置いたのが裏目に出た子も・・・。
1月~12月まで、表の中に全部出てきたから、真ん中は空白のまま・・・。
実に珍しい・・・。

大逆転を狙う!
「木幡さんって、日焼けした人が好きなんだよな」(大爆笑!)
